当社のIEEE1394(FireWire)インターフェイス対応HD制作用デジタルVTRの新製品AJ-HD1200Aと、アップル社が新たに発表した業務用ビデオ編集ソフト「Final Cut Pro HD」との組み合わせで、制作業界に、デスクトップパソコン(パワーブックも含む)でのHD制作を一挙に普及させると思われます。
新製品DVCPRO HDレコーダーAJ-HD1200Aにより、弊社のHDシネマ用カメラレコーダー「VARICAM」AJ-HDC27Fで撮影した24P・60Pのプログレッシブ映像や、DVCPRO HDカメラレコーダーやスタジオVTRで収録した通常の1080i HD信号による収録映像は、IEEE1394インターフェイスを介して伝送劣化無しにダイレクトにFinal Cut Pro HD側に転送することが可能です。一度転送されてしまえば、映像素材は即座にリアルタイムでの編集が可能になります。IEEE1394インターフェイスは、本格的なDV-HD(=DVCPRO HD)高画質データファイルを、ダイレクトにPower Mac G4やG5などのPC本体に内蔵されたHDDに転送するので、VTRやVARICAMでテープに記録されたそのままに、すべての尺にわたって原画のクォリティが保たれるのです。Final Cut Pro HDはまた、自動的にVARICAMの24p over 60p素材を2-3プルダウンで抽出し、ディスクの記録容量を60%セーブします。そのことにより、高効率な24p本格HD取込・編集プロセスを実現します。
要するにFinal Cut Proを装備したPower Mac G5(フィールドでの操作が必要ならPowerBook G4)で、専用ハードウェアの追加無しに、撮影時のクォリティそのままのHDコンテンツをデスクトップで編集が可能になるのです。
この3年のうちに、松下電器とアップル社は、Final Cut Proベースのノンリニア編集システムへのネイティブな25Mbps DV 4:1:1 (DV and DVCPRO)や50Mbps DV 4:2:2 (DVCPRO 50)、そして今回の100Mbps DV-HD (DVCPRO HD)データのIEEE1394(FireWire)によるダイレクト・デジタル転送を可能にしたハイパフォーマンス・デスクトップ・ビデオ編集による大改革に取り組んできました。NAB2002では、両社はFinal Cut Proが当社の24p収録可能なミニDVカメラレコーダーAG-DVX100に対応したことを発表しました。NAB2003では、50Mbps DV 4:2:2圧縮ベースによるフル・スタジオ・クォリティのDVCPRO 50へのIEEE1394対応を発表しています。
なお、本発表内容のシステムは、4月19日から22日にラスベガスで開催されるNAB2004ショー(National Association of Broadcaster)に出展します。