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2005年1月28日

パナソニックAG-DVX100A ミニDV 24p カメラで撮影した映画「LONESOME JIM(STEVE BUSCEMI監督作品)」が、1月22日サンダンス映画祭でワールドプレミア上映されました。


Steve Buscemi監督の映画「Lonesome Jim」が、2005年1月22日のサンダンス映画祭ドラマ部門でワールドプレミア上映されました。パナソニックAG-DVX100A ミニDV 3-CCD 24p カメラで撮影したもので、Casey Affleck、Liv Tyler、Mary Kaye Place、Kevin Corrigan、Seymour Casselなどが出演し、87分の哀愁に満ちた作品に仕上がっています。

この映画は、作家になるという夢に破れた28歳のジムが、しかたなく故郷のインディアナに帰るところから始まります。彼はMary Kaye PlaceとSeymour Cassel演じる両親と共に暮らし始め、家族という重圧を感じ始めますが、やがて地元のバーで美しい看護婦(Liv Tyler)と出会い、彼女の息子がジムを父親のように慕い始める・・・と言うストーリーです。原作はJames C. Strouse、撮影監督にPhil Parmetを起用し、IFC Productionsのdigital initiative InDigEntが製作しました。

Steve Buscemi監督は、個性派俳優としても知られ、主にコーエン兄弟の映画でちょっと変わった人物を演じていて、「Ghost World」、「Big Fish」、「Fargo」、「The Big Lebowski」、「Barton Fink」、「Living in Oblivion」などに出演しました。また、「The Sopranos」の最新シーズンではTony Sopranoの従弟Tony Blundettoを演じたことが話題になりました。

監督としては、ショートフィルムの「What Happened to Pete」でデビューし、あちこちの映画祭で賞賛され、その後長編作品「Trees Lounge」を1996年のカンヌ映画祭監督週間で、「Animal Factory」を2000年のサンダンス映画祭で発表しました。

「Trees Lounge」と「Animal Factory」は撮影をPhil Parmetが担当しました。Harlan County, U.S.A.などのドキュメンタリー映画でアカデミー賞を受賞した撮影監督で、映画を撮る前には長年ドキュメンタリーを撮影していた人物で、ニューヨーク、ロサンゼルス、パリ、ベルリンなどで展覧会や個展を開く写真家でもあります。

映画「Lonesome Jim」の撮影は、原作者James C. Strouseの故郷インディアナ州ゴーシェンで昨年春16日間に渡って行われ、実際に彼の生家と父の工場がメインのロケ現場として使用されました。

Phil Parmetの話によれば、スポンサーの話が立ち消えたにもかかわらず、InDigEntはこの映画の製作に踏み切ったそうです。

資金と技術力が限られているInDigEntでは、新しいシステムで作品作りを行っていて、今回はPanasonic 製品かSonyのDSR-PD150か、どちらかのミニDVカメラで撮影することになりました。

Phil Parmet:

「前作はソニーのカメラで撮影しました。まあまあな仕上がりでしたね。パナソニック製品についても、使ったことのある友人に聞いてみたりしていろいろ調べました。DVX100で撮った「November」が去年のサンダンス映画祭のExcellence in Cinematography賞を受賞したNancy Schreiberにも聞いてみて、DVX100の上位機種のDVX100Aを二台ばかり買ってくれるようにInDigEntに申し出ました。テスト撮影では、PD150よりもずっとよく、プログレッシブスキャンのおかげでよりフィルム撮影っぽい映像が撮れていました。」

彼は撮影に入る前、パナソニックに最適なカメラの設定について問い合わせたそうです。「垂直解像度を粗く、細部を抑えて24Pアドバンスモードで撮影しました。アメリカ中西部のムードある背景でフラットな絵が欲しかったんです。細部が深いところまで撮りたかったので、明るい部分でも細部が失われないように撮影しました。こうして撮っておけば、後で必要なときに映画っぽく加工しやすいと思ったんです。」

撮影では通常の映画のように主にDVX100Aを一台だけ使っていましたが、時には2台を使って撮影しました。

「今まではずっと35ミリか16ミリで撮影してきたので、予算が許すなら本当はフィルムで撮りたかったですね。でも、このカメラは小さいけれどすごい。従来の撮影方法とは全く違います。映画を志す人すべてにとって、とても使いやすいツールではないでしょうか。小回りがきくDVX100Aでは、小さな部屋で少人数で撮影できますし、技術者もほとんどいりません。今回も愛車に5000ドルの機材と照明器具を積み込んで、インディアナまで飛ばしただけで映画が撮れたんです。」

「Lonesome Jim」は、編集をニューヨークで行い、色補正はロスのDigital OutpostでFinal Cut Proを使って行いました。当初は35ミリフィルムに拡大するつもりでしたが、1080iで投影するサンダンス映画祭向けて、劇場との契約が決まるまでは解像度を上げてHDマスターを作成することになりました。

Phil Parmet:

「今後35ミリで撮影した何百万ドルという大作を公開する予定ですが、色補正のコストは50万ドルです。実は「Lonesome Jim」の色補正のFCP とAfter Effectsにはもっとコストがかかりました。監督、プロデューサーを始め、私もスタッフ全員がこの映画の映像がとても気に入っています。今までのデジタル映像とは一線を画する仕上がりですよ。

ミニDVを使った撮影にもメリットもデメリットもありますし、やりたいことと予算が合うことは滅多にないですね。でもこの映画はミニDVでしか創れなかったと思います。DVX100A独特の美が活きていて、単にうまく撮れたというだけではなく、本当に美しい映像が詰まっているんですから。」

「Lonesome Jim」とサンダンス映画祭について、詳しくはwww.sundance.org.にアクセスしてください。

ミニDV 3-CCD カメラAG-DVX100Aは、480i/60 (NTSC)、シネマスタイル480p/24fps、480p/30fpsの画像キャプチャを可能にした独自のCineSwitchテクノロジーが搭載しています。前機種AG-DVX100のすぐれた機能をすべて継承しつつ、ユーザーの意見を反映した機能が新たに20以上も追加されています。