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2006年4月24日

DVCPRO HD EXシリーズの新製品 全世界のHD信号フォーマットの収録が可能なカメラレコーダーと小型VTRを発売

SDの価格でHDを実現


品   名 DVCPRO HDカメラレコーダー DVCPRO HDコンパクトレコーダー
品   番 AJ-HDX900 AJ-HD1400
希望小売価格(本体、税込み) 3,465,000円 2,835,000円
発売時期 2006年7月 2006年7月

松下電器産業株式会社は、放送・業務用HDデジタルVTRシステム「DVCPRO HD EX」シリーズの新製品、カメラレコーダーAJ-HDX900とコンパクトレコーダーAJ-HD1400の2機種を2006年7月より発売します。
新製品2機種の共通する特徴としては、主に以下の二点をあげられます。

(1)全世界のHD信号フォーマット【日米:1080/59.94i、720/59.94p 欧州・中国:1080/50i、720/50p】に対応し、HDコンテンツ制作の需要にユニバーサルに対応が可能。
(2)導入コストを従来のSD放送用デジタルVTR並みに抑え、また標準搭載のIEEE1394インターフェイスを介してPCベースのHDノンリニア編集システムと接続。高画質なDVCPRO HDデータを劣化なしで転送できるため、クォリティを落とさずに非常にアフォーダブルなHD制作が可能です。
なお本製品2機種は、4月24日から27日に米国ラスベガスLVCC(ラスベガス・コンベンション・センター)で開催される世界最大の放送機器展NAB2006のパナソニックブースで展示されています。

DVCPRO HD カメラレコーダー AJ-HDX900
1.全世界のHDフォーマットの収録に対応
2.高画質・高感度2/3型プログレッシブHD-CCD搭載、
新開発カメラヘッド部
3.IEEE1394(AVC)搭載で、PCやバックアップHDDレコーダーと接続可能
4.多彩なインターフェイス

DVCPRO HD コンパクトレコーダー AJ-HD1400
1.全世界のHDフォーマットの収録、マルチフォーマット再生に対応
2.9P編集対応、多彩な機能・インターフェイスを標準搭載
3.ハーフラックサイズのコンパクト設計、AC/DC両電源駆動で機動力の高い運用が可能

【開発の背景】
PDPやLCDなどFPDが本格普及期に入り、日本の地上デジタル放送の開始など全世界的にHD化が進行する昨今、HDコンテンツの需給が逼迫することが予想されています。HD化は大手から徐々に設備、機材の更新が始まっていますが、大多数の放送局やプロダクションではまだ始まったばかりと言えます。一方ローエンドでは、当社のP2ハンドヘルドやHDVなど小型HDカメラがかつてのDVのリプレースとして浸透しつつありますが、現行放送における番組制作のクォリティ(解像度を除く)を維持しつつ放送用のHDコンテンツを制作するにはこれらの業務用HD機器だけでは力不足といえます。機能・性能を落とさず放送用グレードのHD制作が可能で、しかしコストは従来のSD機器同等のHD機器が待ち望まれています。

また、全世界的なHD化が始まったとはいえ、本格的なHD制作に対応できるのは日本やアメリカなどHD化が先行している地域だけで、欧州や中国のHD化はようやくスタートラインについたばかりといえます。需給の偏りを正すには、グローバルなコンテンツ供給が望まれています。また、優れたHDコンテンツは制作された国・地域に関係なく流通する傾向もあるようです。

このような市場ニーズに応えるため、当社では放送用HDデジタルVTRの更なるローコスト化に取り組み、全世界で使用されるHD信号フォーマットに対応した「DVCPRO HD EX」シリーズの新製品カメラレコーダーAJ-HDX900とコンパクトレコーダーAJ-HD1400の2機種を商品化し、2006年7月より全世界に出荷を開始します。

【特長の説明】DVCPRO HDカメラレコーダー AJ-HDX900

1.全世界のHDフォーマットの収録に対応。

11のHDフォーマットの記録に対応
下記の11フォーマットのHD信号を記録可能。全世界のHDフォーマット全てに対応し、海外からのHDコンテンツの再生や海外支局での運用などにフレキシブルに対応します。
記録信号フォーマット 最長記録分数
1080 59.94i, 50i, 29.97p (over 59.94i)*1, 25p (over 50i) *2 ,23.98p (over 59.94i) *3, 23.98pA (over 59.94i) *4 33分
720 59.94p, 50p, 29.97p (over 59.94p) *5, 25p (over 50p) *6, 23.98p (over 59.94p) *7 33分
*1:2:2プルダウンで1080/59.94iで記録。 *2: 2:2プルダウンで1080/50iで記録。 *3: 2:3プルダウンで1080/59.94iで記録。
*4: 2:3:3:2プルダウンで1080/59.94iで記録。*5: 2:2プルダウンで720/59.94pで記録。 *6: 2:2プルダウンで720/50pで記録。
*7: 2:3プルダウンで720/59.94pで記録。 ※AJ-HP33EMG使用時

コンパクトなカセットに高画質DVCPRO HD記録
信頼性の高い1/4インチ幅塗布型メタルテープのDVCPRO HDカセット(M)を使用。DVCPRO HDコーディックによる、映像ビットレート100Mbpsの高画質HD映像を33分収録可能です。※ DVCPRO HDコーディックは、映像サンプリング周波数レート4:2:2でクロマキー合成等でもエッジにジャギーが少なく、またフレーム内圧縮を採用しているので、ロングGOPのMPEGと比べ動きの早い画像でも破綻が少なくドロップアウトにも強い特性があります。※DVCPRO HD-LPフォーマット

リニアPCM音声4CH記録
DVCPRO HDは音声も高音質の16ビットリニアPCMを採用。AJ-HDX900はステレオマイクAJ-MC900G取り付け時、マイク入力の2CH音声の他、外部入力(ライン/スロットインワイヤレスレシーバー)からの2CHと合わせて4CHの独立音声入力に対応します。

2.高画質・高感度2/3型プログレッシブHD-CCD搭載の新開発カメラヘッド部

高感度2/3型プログレッシブHD 3CCD搭載
100万画素プログレッシブIT-CCDを使用し、高感度F10(2000lux)を実現。また、常時プログレッシブモードでCCDを駆動することで、高画質でユニバーサルなHD信号を出力することができます。
標準的な2/3型放送用レンズマウントを採用しているため、既存のHDレンズがアダプターなしで使用できます。

暗所撮影に威力、DS(デジタルスーパーゲイン)+ラインミックスゲイン使用で最大+62dBアップ
ワンタッチ式のスーパーゲイン(最大+36dB)に加えて、フレームレート可変を利用したデジタルスーパーゲイン(蓄積モード)を搭載。15P(秒間15フレーム)で+12dB、6Pでは+20dBのゲインアップが可能。通常のゲインアップよりもノイズが極めて少なく、高画質を維持します。またコマ撮り的な映像やブラー効果を演出に生かし、映像制作にも利用できます。
スーパーゲイン+36dBに、デジタルスーパーゲイン+20dBとラインミックスゲイン+6dBを合わせ最大+62dB、最低被写体照度0.032lxの高感度撮影が可能。暗所での撮影に威力を発揮します。
■4種類のゲインアップ設定
名称 ゲイン値と操作方法
ゲインセレクター(エレクトリック) −3/0/+3/+6/+9/+12/+15/+18/+21/+24/+27/+30 dBから3値を選択し切換。
スーパーゲイン(エレクトリック) +30/+36 dBをUSER SW操作により順次切換。
デジタルスーパーゲイン(フレーム蓄積モード) +6dB/+10dB/+12dB/+15dB/+20dBをUSER SWにより順次切換。
ラインミックスゲイン(エレクトリック) +6 dB メニュー選択にてON/OFF。

14bit A/D、新シネライクガンマ搭載で表現力アップ
14ビットA/D変換および、新開発DSP回路を搭載。DSP回路に搭載された12軸独立色調整機能により、画像全体の色調をシフトさせることなく特定の色域だけの色補正が可能です。スキンディテール等とあわせて、きめ細かな画づくりが可能です。
また、より質感を向上したフィルムライク収録を可能にする新シネライクガンマ「Filmlike 3」モードを追加。VARICAMのF-RECガンマ映像をガンマボックスで補正変換処理された画質と同等です。フィルムライクなドラマ収録に最適です。

新開発ダイナミックレンジ・ストレッチング機能
画面の明部と暗部のそれぞれの平均輝度を自動認識して、暗部に適正なアイリス制御と白とびを抑制するガンマカーブに自動変更。画面暗部の黒つぶれと白とびを最小限に抑えます。

3.IEEE1394(AVC)搭載で、PCやFS-100等バックアップHDDレコーダーと接続可能
IEEE1394インターフェイス(6ピン)を標準装備。上記全HD信号フォーマット(DVCPRO HD圧縮データ)を、無劣化伝送することが可能です。IEEE1394を介してDVCPRO HDに対応したソフトウェアを搭載したウィンドウズPCやマックなどのノンリニア編集機にデータを転送したり、DVCPRO HDデジタルVTR(AJ-HD1400/HD1200A)やFOCUS社のDTEレコーダーFS-100と接続してバックアップ収録したりする事が可能です。

4.多彩な機能とインターフェイス
・プリレコーディング機能: 7秒間のHD映像をメモリーにストア、撮り逃しを防止します。
・インターバルレック、ワンショットレック機能搭載。
・HD-SDI/HD-Y切替出力(BNC×1)とHD-SDI/SD-SDI(ダウンコンバート)/アナログコンポジット(ダウンコンバート)切替出力(BNC×1)を標準装備。
・RCU(リモートコントロールユニット)※用端子(10P)装備。※開発中
・当社8.4型LCD BT-LH900/LH900A用にDC出力(4P×1、1.5A)を装備。ビューファインダーとして使用することができます。
・GPSユニット(別売・AJ-GPS900G)を装備して位置情報(緯度・経度・標高)を受信し、UMIDデータとして記録できます。

【特長の説明】DVCPRO HDコンパクトレコーダー AJ-HD1400

1.全世界のHDフォーマットの収録、マルチフォーマット再生に対応
新製品AJ-HD1400は、従来機種AJ-HD1200Aに比べ720/50P信号対応を追加。コンパクトなDVCPRO HDカセットで全世界のHD放送信号フォーマットの記録再生が可能です。またDVCPRO HD、DVCPRO 50、 DVCAM 、 DVCPRO 、 DV カセットの再生が可能。さらにクロスコンバート機能とダウンコンバート機能、SD再生テープのHDアップコンバート機能に対応し、フレキシブルな運用が可能です。

対応信号フォーマット
記録信号 1080/59.94i, 1080/50i, 720/60p, 720/59.94p, 720/50p
再生信号 1080/59.94i, 1080/50i, 1080/23.98p (over 59.94i) 720/60p, 720/59.94p, 720/50p, 480/59.94i, 576/50i, 720/23.98p (over 59.94p), 720/24p (over 60p), 720/29.98p (over 59.94p), 720/30p (over 60p), 720/25p (over 60p)
クロスコンバート 1080/59.94i ⇔ 720/59.94p, 720/23.98p ⇒ 1080/23.98p, 720/25p ⇒ 1080/25p, 1080/50i ⇔ 720/50p
ダウンコンバート 1080/59.94i, 720/59.94p, ⇒ 480/59.94i
1080/50i, 720/50p, 720/25p=> 576i/50i
アップコンバート 480/59.94i ⇒ 1080/59.94i, 720/59.94p
576/50i ⇒ 1080/50i, 720/50p
※59.94Hz⇔50Hzの変換出力および変換記録はできません。

コンパクトなカセットに高画質DVCPRO HD記録
信頼性の高い1/4インチ幅塗布型メタルテープのDVCPRO HDカセット(L/M)を使用。DVCPRO HDコーディックによる、映像ビットレート100Mbpsの高画質HD映像を64分収録可能です。※ DVCPRO HDコーディックは、映像サンプリング周波数レート4:2:2でクロマキー合成等でもエッジにジャギーが少なく、またフレーム内圧縮を採用しているので、ロングGOPのMPEGと比べ動きの早い画像でも破綻が少なくドロップアウトにも強い特性があります。
※DVCPRO HD-LPフォーマット、AJ-HP64ELG使用時

リニアPCM音声8CH記録
DVCPRO HDは音声も高音質の16ビットリニアPCMを採用。HD-SDIを介した最大8CHの独立音声入出力に対応します。

2.9P編集対応、多彩な機能・インターフェイスを標準搭載

IEEE1394とHD-SDIインターフェイスを標準装備
当社従来機種(AJ-HD1200A)ではオプション対応だったIEEE1394とHD-SDIインターフェイスが標準装備に。
IEEE1394インターフェイスを使用すれば、画質劣化の無いDVCPRO圧縮データの伝送が可能です。PCベースのノンリニア編集システムと接続でき、従来より安価な編集システムを構築することが可能です。

小型ながら9Pリモート編集に対応
当社従来機種(AJ-HD1200A)同等のコンパクトサイズながら、スタジオレコーダー同様に9Pリモート(RS-422)制御でアッセンブル/インサート編集に対応。HD-SDI接続時、外部の編集コントローラーからの制御で、±0フレームの高精度編集(TCモード編集時)が可能です。

エンコーダーリモート機能も搭載し、スタジオ機並みの送出用途にも対応可能
同期入力に加え、新たにエンコーダーリモートコントロール端子(D-SUB 15P)も搭載。ハーフラックサイズながらスタジオ機並みの送出用途に使用可能です。

ジョイスティックを追加した新フロントパネル採用。
シンプルなジョイスティックを装備し、サーチやメニュー設定時の操作性を向上。

メタデータ対応
UMIDやクローズドキャプションなどに対応。カメラレコーダーAJ-HDX900でGPSデータを記録したカセットを再生し、ビデオ出力からオンスクリーンで表示させることができます。

3.ハーフラックサイズのコンパクト設計、AC/DC両電源駆動で機動力の高い運用が可能

ハーフラックサイズ、WFM同等サイズのコンパクト・軽量
一般的なWFM(波形モニター)同等サイズのコンパクト設計。デッキ側面にハンドルを装備し、キャリングにも配慮。

AC/DC両電源対応
AC/DC両電源に対応。中継車やロケなどフレキシブルで機動的な運用が可能です。

DVCPRO HD、DVCDPRO HD EXシリーズについて:
DVCPRO HDは(1)ローコスト、(2)コンパクト(ハンドリングの良さ)、(3)フィールド重視、の3つのコンセプトを基に開発されたHDデジタルVTRフォーマット。1/4インチ幅メタルテープを使用した放送用デジタルVTRシステム「DVCPRO」をベースに、ビットレートを4倍にしてHD信号を記録可能にした。
DVCPRO HD EXシリーズはDVCPRO HDの記録密度を18ミクロン幅から9ミクロン幅に変更、倍密化することで記録時間を2倍にしたシリーズ。またXLカセットによって最長2時間のHD収録にも対応した。HD-VTRとしては世界で初めてIEEE1394入出力に対応し、ローコストなHD編集システムを構築可能にした。