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マルチカムラボラトリー テクニカルプロデューサー 渡邊聡氏
TBS 系列・山陰放送で放送中の番組「ドリーマー」(WORLD WIDE MUSIC JAPAN LLC 制作/毎週土曜日・ 深夜2 時25 分~/ 30 分)では、収録にパナソニックのメモリーカードポータブルレコーダー[AG-HMR10] +コンパクトカメラヘッド[AG-HCK10G]が活躍している。この“夢を追い駆ける人達を応援し、様々な分 野で活躍する人たちを紹介する” 番組のテクニカルプロデューサーとして、機材選定からポストプロダクショ ン作業までを一手に手掛けているのがマルチカムラボラトリーの渡邊聡氏。同氏は、「対談シーンでは、4 台 のAVCCAM をパラで回して収録を行っています。その際、アングルのバリエーションをつくることを狙いに、 フレキブルな撮影が出来る[AG-HCK10G]を活用しています」と話す。
マルチカメラの組みやすさ/ SD カードでローコストオペレーション 渡邊氏は「ローコストで入手しやすいSD カード1 枚で、最高画質のPH モードでも3時間もの長時間連続 収録できる点がAVCCAM を採用した大きな理由です。画質も大変満足いくもので、 限られた予算・タイトな スケジュールといった撮影条件の中、少人数でオペレーション出来ることもAVCCAM の最大のメリット」と し、「ドリーマー」の収録では複数台のAVCCAM を同氏がひとりですべてコントロールしている。 「AVCCAM カメラレコーダーと、メモリーカードポータブルレコーダー[AG-HMR10]は、操作メニューの 構成がとても似ているため、迷わず扱うことが出来ます。迅速に撮影を行うためにはそういった操作性が重 要です。その他の番組収録における[AG-HCK10G]の活用例としては、車載カメラやバラエティ番組などで よくあるヘッドマウント用途などにも向いている。また、本体価格の安さは特筆すべき点。そのため、マル チカメラが組みやすい。SD カードもローコストで入手できてリユースが効くのでランニングコストも大幅に 抑えることが出来るので大変重宝している」(渡邊氏)
空撮・水中撮影やアクションシーンなど/コンパクトな筐体のメリットを活かす また、渡邊氏は風船にカメラを吊るして空撮する“バルーンムービー” にも技術協力している。「重量制限 のあるバルーンムービーの収録にも小型軽量で高画質な[AG-HCK10G]を採用しました。[AG-HMR10]に はモニターが付いているので、オプションで用意されている20m のケーブルを使えば、容易に収録画像を 地上で確認しながらズームやアイリスをはじめとするすべての機能をリモートコントロールできます。[AGHMR10 ]は小型軽量ですから、例えば20m を超える上空に上げたい場合でも、[AG-HCK10G]と一緒に上げ ることが可能です。しかも、長時間の連続収録が出来ることで、いちいちバルーンを地上に降ろさなくても 良いという利点もあります。なお24p で撮影すれば、静止画の切り出しも綺麗に出来ます」(渡邊氏) さらに、ドラマなどにおけるアクションシーンでの活用方法として、腕や足に[AG-HCK10G]を装着し、 格闘する場面を撮影することでリアリティあふれる映像を撮ることが出来るという。渡邊氏は「コンパクト な筐体のなせるワザです。パンチやキックなどの動作が生み出す画面のブレがシズル感になって、迫真のシー ンを得ることが出来る。20m ケーブルを使えば、監督は演者から離れた場所からモニターで確認しながら指 示が出せます。今後、ワイヤレスに対応するなどのバージョンアップが進めば、もっと使い勝手の良いもの になる」と期待を寄せる。テスト撮影は720/60p で収録し、HS 効果も試行、満足のいく結果を得ており、次 回は頭部にカメラを装着して“殴られる側” からの収録にもチャレンジしたいという。 「[AG-HMR10]+[AG-HCK10G]という組み合わせは、カメラ部のリモートコントロール機能が組み込ま れているため、従来の機種では不可能だったバリエーションのある撮影ができるシステムになっていると思 います」とし、渡邊氏は現在、船上からリモートコントロールして水深5 メートル程度までの撮影に対応す る防水ブリンブの開発に着手している。