
記者席から欲しい素材、メタ情報にアクセス(報道制作部)
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MAMシステムのプレビュー端末(報道制作部)
北陸朝日放送様では、撮影素材や関連する情報の一元管理を行うため、パナソニックのMAMシステムを導入し、2015年4月から本格的に稼働しています。すでに2007年にP2HDによるニューストータルシステムを導入して、撮影から編集、送出、さらにアーカイブに至るまでのすべてをテープレスで運用してきた経験や実績があっただけに、今回のMAMシステムの導入によって、文字通りファイルベースによるワークフローの一貫体制が整いました。
本格運用後も各部門での活用はスムーズに進みました。映像素材に加えて、関連する各種メタ情報の一元管理化により、局内の端末からいつでも欲しい素材、情報にアクセス。また、ファイルベースの特性を活かして、他の業務と並行しながらの編集や送出などの「追っかけ作業」が可能になるなど、業務の効率化を一層推し進めることにつながっています。
LTOアーカイブシステム(アーカイブ室)
ニュースサブに置かれた回線収録端末(左端)
MAMシステムのマスター装置(ラック室)
送出サーバーの端末(制作サブ)
北陸朝日放送株式会社
技術局 技術部 部長
北川 嘉市郎 様
2007年にP2HDの導入をベースにした、局内のテープレス化とネットワーク化を推進して、新たなワークフローの構築と、それにともなう業務全体の効率化を図ってきました。これにより、取材した素材をいったんサーバーに取り込めば、編集・送出・アーカイブに至るまでの作業をネットワーク上で行うことができたのですが、取材撮影にともなうさまざまなメタ情報などの関連情報を一元的に扱うことはまだできませんでした。素材管理の構想としてはテープレス化とともに一気にという思いはあったのですが、映像素材やメタ情報を一貫して扱えるソリューションが当時はまだなかったためです。
この間テープレスによる運用を進めてきましたが、その中でメリットや課題も分かってきました。サーバー上でのフォルダ管理だと、やはり人の手、労力に頼らざるを得ないところがあり、放送の重要な資産を管理していく上での素材管理システムというものを探し求めていました。
今回パナソニックさんのMAMシステムを採用したのは、これまでのテープレスやネットワーク化を中心になって構築してきていただいた経緯があり、素材管理体制を発展させてファイルベースとしての一貫性を作り上げていく上でも最適だと判断したからです。
MAMシステムの導入によって、報道用や制作用といった素材の仕分けが可能になり、それぞれがIDで全て紐付けられていることから、素材検索から取り出し登録、また、容量管理やセキュリティまでを含めたトータルでの管理ができるようになりました。
システム更新にあたっては、さらなるスピードアップとミスの撲滅などが目標としてありましたが、日常のそうした運用とともに要望したことの一つに、何か障害が発生した際であってもログが取れ、原因をしっかりと追及できるシステムにして欲しいということがありました。この点では、パナソニックさんのリモート保守を導入したことで、万が一の際の原因の究明や対策をしっかりと立てることも可能となりました。
1991年(平成3年)に石川県全域をカバーする放送局として開局。北陸地方で唯一のANNフルネット局で、取材対象地域には富山県も含まれます。全国ネットの人気報道番組に加えて、自社制作による情報番組の放送や、また、系列各局が制作を担当する全国ネットの番組を通じて、地元“石川の今”を広く発信されています。